owls column

鎧を外した自分

基本僕は人見知り屋だ
こう書くと皆、笑う  
だろう
わけがないと
言うでしょう
鎧を外した自分_a0146557_23095680.jpg
僕は今、中目黒の川沿いを通勤しているのですが
桜並木が美しい、とある場所に小さな美容室がありまして
そこの、多分オーナーさんであろう人が、いつも気になっていました。

見た目は50代半ば〜後半
イタリア親父のようなお洒落な雰囲気を醸し出し
歌手の鈴木雅之さんに似た風貌

毎朝お店の前にある椅子でお茶してたり。新聞読んでられたり。
桜の木に水撒きしてたり。
とっても優雅で、なんかですね、、、上手に書けないのですが
人生を楽しんでらっしゃるな。
もちろんその後や前には様々なバックグラウンドがあり、今のこの雰囲気があるのだろうなと。
それは僕にも只者ではないのは解るんです。
この数年ずっと気になる人だったのです。

僕自身も美容師として、一応、経営者として、そして家庭を持つ家長として
色々なことを考え、葛藤し、歩む立場なのですがちょっと最近考えることが多くて。
多くなりすぎて悩む時。悩むと言う言葉より惑う時があったんです。

!!と思い立ち
勇気を出してこの男性に朝、声を掛けさせて頂き。
後日、お話をさせて頂きました。

いや、これが僕が逆の立場だったら、自分は同じ事が出来るのか?と問うと
なかなか難しいと思うのです。
いきなり見ず知らずの男に声かけられ、しかも突然!話を聞いてくれですから。
粋もも品もありゃしない。。。

結果
とても素敵なありがたいお話を聞けて素敵な出会いでした。
なんと50代と書きましたが御年75歳の大先輩!
しかも業界の名だたる方々と共に歩んでらっしゃる方!
初対面の僕にとても親切に丁寧にお話をして頂けました。
本当に長い時間を頂いてしまいましたが、勇気出してお声かけさせて頂いて良かったなと。

何を書きたいかと言いますと、この時の自分
今までの僕は、いや僕だけでなく人は基本、自分を語る上で『武装』しているんです。
この武装とは今の自分が世の中でどう認知されているのか、どう自分を良く見せたいか。
もしくは存在価値を自分でどう表現するのか?
初めは名前と所属する会社等の組織になりますし。名刺とかまさにそうですよね。
仕事をしていなくても主婦の方でも
どこに住んでるとか、服装の雰囲気とか。
話し方や話す内容や立ち居振る舞い
それが計算していたり「素」だったり

今の自分は自分のことを知っている人達で深い浅い関係なく『中田方文』が形成されています。
初めて会う方の中でも、紹介者やOWLの美容師として代表で。とか、〇〇ちゃんのパパ、ママ等
ある程度の事前情報があり。

その上で自分をいかに人に認めてもらうかと
よくいえば向上心、悪くいえば見栄として自分を武装してしまう。

これは僕がそうしていると言う訳ではなく
意識、無意識関係なく
『自分を良く見せたい』
人はそうあるのではないでしょうか?むしろ健全だと思います。

件の男性
雰囲気からお話方から、すぐ解るんです。
武装されてないんです。
軽やかなんです。
そこには気負いもなく、自然体で
僕が毎朝、お見かけするそのままの雰囲気なんです。

この男性に自分から声を掛け、お話をさせて頂く時に
自分という人間を全く知らない人に
どう自分を話せばいいんだろう。どう語ればいいんだろう。
と、考えた時に
ああ、自分はいろんな『鎧』をたくさん身につけているんだな。
それが立場や世間体や余計な気負いや、になるんだろうな。と

自分の人生を、およそ初めて会う方に伝える事はとても新鮮でしたし
また逆にお聞き出来た事は、とても充実した時間でした。

僕が一人旅が好きで、僕のことを知らない人達が確実に多い街に行き
のんびりカウンターの大将やカフェのご主人やら、隣のお客様と意気投合できるのは

心の鎧を外していて
世間体の鎧が関係なく
純粋に相互に利害関係がない

そんなところに身を置いていると
ふと、本当の自分が見えてくるのかな。と

お仕事の関係で業界のパーティーや旅行に行くと
限りなく苦痛になり、その感情を抱く自分に対してまた不愉快になるのは
武装をして守る自分が辛いんだろうなと。
ま、
その僕と同じ苦痛を感じる人と、仲良くなってしまう自分がいますが。
転んでもただでは起き上がりません♡

この出会いが、心の鎧を少し軽く出来るきっかけになればと。
全部は外しませんよ!武装は
なぜって、、
何か会った時、フルボッコにされたくないもん!

そんな自称
人見知りの素敵な出会いでした。














by hair-owl | 2017-08-09 06:15 | 徒然